城崎温泉へ行ってきたのこと Part2
前回の続き。くの字に折れた寄り道山岳地帯に差し掛かった所からです。
残り120km。これから今日一日の獲得標高の大部分を占める山岳地帯(寄り道!)へ突入。午前11時。ジョイン予定の友人との約束は山の向こう、あと2時間。
遂に両脚が同時に攣り、誰もいない山中で一人悶え叫ぶ。なんとか落車せずに耐え切り、再び脚が攣らないギリギリのトルクでひたすら自分と闘う。この時点で待ち合わせに間に合うことは諦める。
とにかく空腹が辛い。二本あるボトルの片方にはポカリスウェットを入れていたのでそれを飲み干し何とかごまかす。ただそれも1分と経たないうちに吸収され燃やし尽かされるのが感じられる。
マップ、時計は見ない。亀の進むようなスピードで登る。時速5km。ふと、この山々を越えて更に目的地まで100kmあることを思い出し、こんなルートを引いた昨日の自分を呪う。
などとあれこれ思考を巡らせるうちにうっかり右足を攣らせてしまい、慌てて脚を地面に着けて太ももを殴る。
写真、ありません!!!!(汗
とにかく生きて帰る、日が暮れようが日付が変わろうがとにかく地べたを這いつくばり泥水をすすってでも当初の目的地を達成することだけを考えており、今の地獄のような経験をシェアする余裕などありませんでした・・・
過酷なライドの最中にあってSNSへのシェアができる尊敬すべきサイクリストの皆様には頭が上がらない思いです。
Rapha Japanが日本各地で企画するRapha Prestigeというアドベンチャーライドでは、参加者全員がその最中にInstagramへの投稿を行い、ライド後のパーティではその中からベストショットを選び出すという催しが行われています。(合ってます?)
今年4月に行われたPrestige Kamikatsuではその過酷さゆえに脱落者続出とのことだったそうですが、Twitter等々を眺めていると
??「インスタへの投稿やめたらゴールできたんじゃない?」
とかのたまっておられる先輩諸兄もちらほらおられました。私は頭悪いので冗談かどうか分かってません。
とんでもないです!本当に死ぬほど辛く、しかも決して手を抜かず全力を出し切り、しかも腰からiPhoneを取り出すことを忘れないことは簡単なようで中々これが難しいものです。単に私がものぐさなだけなのかも知れませんが・・・
本題に戻ります。
兵庫県中部の山々は素晴らしいです。万全の状態でもう一度味わいに行きたいとすら思いました。写真が一枚もないのが悔やまれるばかりです。
ただ惜しいのはサイクリストが地元の方を除いてほとんどおられない点。個人的には琵琶湖の交通量の多い車道よりよっぽど近畿の自転車乗りの聖地になりうるとさえ思うのですが・・・このために近いうちにリベンジしようかとも思っています。今回は開拓していませんがグラベルの鉱脈もかなり感じられました。
オートバイで楽しみに来られる方は多かったですね。京阪神からの距離的な障壁も勿論あるのだろうとは思いますが、それを差し引いても素晴らしい山々でした。
午後2時。
くの字地帯を乗り越え、谷間の村落に至り補給を済ませ遂に山岳地帯を征服。
実はここでジョイン予定の友人と何度か入れ違い、勘違いがあり山頂でアシナガバチにおびえながら一時間待ちぼうけを食らいます。気を利かせて、目的地でビールをおごってくれたので許しましたが。
今回で終わるつもりだったのですが思いのほか長くなってしまったのでここで分割。
次回へ続く!!!!